
ルビーレーザーは皮膚疾患治療に効果的
レーザー光の生体への作用は、生体の構成要素がレーザー光を吸収して熱変換されることから起こります。
ルビーレーザーの波長は694nmとメラニン色素顆粒に対して吸収が高くコラーゲン組織やヘモグロビンにはほとんど吸収されず、メラニン性皮膚色素疾患の治療には適した波長です。
深在性疾患の場合には、色素顆粒に吸収されたエネルギーが熱変化するため、 正常組織に伝達する時間よりもレーザー照射時間は短くする必要があります。
IB101のQスイッチモードは、レーザー光のピークパワーを高くし、 照射時間は熱緩和理論に基づき20nsec.と短く設定、周囲組織への熱影響を低減するとともに治療効果を上げています。
短パルスモードを使用して、表在性疾患の治療を行う場合には、パルス幅が(パルス幅を200μsec.とし)メラニンに対する選択性を維持しつつ、表皮のアブレーション効果も上げています。

ヘモグロビン・メラニン色素・コラーゲン組織の可視光線領域内での分光分析図
Dr.若松他 正常及び母斑皮膚の分光分析「レーザーによる母斑治療の基礎研究」日形外会誌 3:439-445,1983